福井キヤノンの企業アンケート結果

 官民で「脱はんこ」の流れが加速する中、情報機器販売・保守の福井キヤノン事務機(本社福井県福井市南四ツ居2丁目、岩瀬裕之社長)が取引先企業などに行ったアンケートで、契約書や注文書の押印の必要性について「電子化なら不要」を含め「必要ない」とした割合が5割強あった。同社はアンケート結果を受けて電子契約の導入を決め、国内最大手の同サービスとリンクした業務支援システムも開発した。

 アンケートは8月下旬~9月上旬に行い、各企業の役員、部長・課長級などから234件の回答があった。現在の紙の契約書や注文書について問題点を聞いたところ、7割強が「保管や検索が手間」「印紙代や印刷費などのコスト」を問題だと感じ、6割強が「紙に押印は効率が悪く、生産性が低い」と回答した。

 押印の必要性については「電子化されていれば不要」が最も多く47・9%で、「不要」も7・7%。逆に必要だと回答したのは14・1%にとどまり、「どちらでもよい」は30・3%だった。

 契約書や注文書の電子化は「既に導入し運用」が2・1%、「一部段階的に導入」は27・5%あり、「導入を検討」13・3%、「検討していない」は57・1%だった。

 さらに福井キヤノンが契約書や注文書を電子化した場合について、6割強から協力的な回答が得られた。このため同社は、弁護士ドットコム(東京)が運営する国内最大手のクラウド電子契約サービス「クラウドサイン」を導入し、利用促進していくことを決めた。

 クラウドサインの電子契約は、電子データで作成された契約書に電子署名と改ざん防止のタイムスタンプを付与したもの。ウェブ上で契約締結できる上、紙の原本に当たらないため収入印紙は必要なく、法的にも契約の証拠となる。

 福井キヤノンは導入に合わせ、クラウドサインと連動する画期的な業務支援システムも開発した。担当者がシステム上で注文書や契約書を作成すると、自動的にクラウドサインにデータが更新され、相手先に確認メールが送付される。

 また、管理部門がシステムを使って社内の契約状況を一元管理できるほか、顧客情報や電子契約の原本のデータベース化が可能。企業によって違う契約書や契約条項のひな型にも対応する。

 岩瀬社長は「電子契約サービスと開発したシステムで、契約締結のスピード化や業務効率化、管理機能の強化が図れる。まずは自社に導入してノウハウを蓄積し、県内外の企業にシステムを提供していきたい」と話している。

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