日本シリーズ第1戦で、右越えに先制2ランを放った栗原陵矢=11月21日、京セラドーム

 プロ野球のSMBC日本シリーズ2020は11月25日、福岡市のペイペイドームで第4戦が行われ、ソフトバンクが巨人に4連勝し、4年連続日本一を決めた。福井市出身の栗原陵矢(旧春江工業高校出身)は、第1戦で先制2ランを含む3安打4打点を挙げ、2戦目も4安打を放つなど日本一に貢献。最高殊勲選手(MVP)に選ばれた。福井の家族や同級生らはプロ6年目の飛躍に胸を熱くし、「来季からが本当の勝負。陵矢らしく歩んで」と見守り続ける。

 母ルミさん(54)は「期待と不安で心臓をバクバクさせながら」全試合をテレビ観戦した。心配を掛けまいと連絡は控え、シーズン中は計17発となった本塁打を放った時だけ、無料通信アプリLINE(ライン)の家族のグループで「おめでとう」「ありがとう」と短くやりとりした。「スタメンから外れる厳しい時期もあったけど、充実した顔をしている」と安堵する。

 父和弘さん(53)は中学卒業まで毎朝、自宅の前で息子とキャッチボールをした。高校に進むと「球が速くてついて行けないよ」とルミさんに語った。大ブレークにも「まだ、そんなに実力がある選手じゃない。本人も分かっている。来季からが大事」とエールを送った。

 10代を共に過ごした仲間も喜びをかみしめる。高校の同級生でセーレン軟式野球部の濱出翔太さん(24)は、年始に坂井高校で恒例の「初打ち」をした際に「昨季までとスイングの切れが違う」と活躍を予感していた。「日本シリーズで先制本塁打とは。相変わらず勝負強い」。同部投手の坪田和大さん(24)は高校で1学年下の栗原とバッテリーを組み、2012年秋の北信越地区大会を制した。「打撃もリーダーシップも当時からずぬけていた」と振り返る。

⇒栗原、賞金の使い道は…

 栗原が小学4年から通った硬式野球チーム「福井ブレイブボーイズ(現福井ボーイズ)」の南博介監督(47)は今季のスイングスピードの速さに目を見張った。「日本シリーズでここまで打つなんて。想像を超えている」と驚き、「工藤監督に最高の経験を与えてもらった。今後も彼なら大丈夫」とさらなる成長を確信していた。

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