「メルカリ」に出品された福井市の宿泊券。「転売不可」の記載と固有番号が消されている

 福井県福井市が額面5千円を2千円で販売した市内宿泊施設のお得宿泊券が、フリーマーケットサイト「メルカリ」とオークションサイト「ヤフオク!」にそれぞれ1件出品されていたことが11月24日、市への取材で分かった。市は各サイトの運営事務局に削除を依頼、転売はされなかったとしている。

 この宿泊券は150%という高い割増率で、転売によって利益を得られる可能性がある。サイトだけでなく知人の間で売買される恐れもあり、市おもてなし観光推進課は転売を確認した場合、「法律的な面について状況により専門家に相談していきたい」としている。

 同課によると、メルカリでは22日午前8時ごろに額面6万円分が4万5千円で出品されていた。宿泊券表面の「転売不可」の記載と固有番号が消されていた。ヤフオク!では同日午前8時45分ごろに5万円分が最低価格2万円で出品されていた。

 発売以降、複数の職員で転売サイトを定期的に監視しており、ともに職員が発見し、事務局に削除を依頼した。ヤフオク!からは同日午後9時ごろ削除の連絡があり、メルカリでは売買が成立しないまま翌日朝までに削除されたという。

 今年7月、山口県で販売された同様の宿泊券が転売サイトに多数出品される問題が発生。これを受け福井市は宿泊券に「転売不可」と記し、発見した場合、固有番号を基に無効などの処置を取ることをホームページで周知していた。しかし今回は固有番号を消して出品しており、実効性に問題が残る結果となった。

 東村新一市長は24日の記者会見で「非常に残念。今後、経済を回すための同様の事業ができなくなってしまう」と述べた。

 宿泊券は10月26日に1万2千枚、11月13日に1万8千枚を福井、石川、富山、長野の各県のコンビニ端末で販売。福井県内分は10月26日の3千枚が2分で完売し、11月13日の1万6千枚は8分で売れた。

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