出土した金属製のはかりの分銅(高さ約3センチ)

 福井県坂井市丸岡町長崎の「長崎遺跡」発掘調査で、約500年前の室町時代の遺物の中から、商いに使われる金属製のはかりの分銅(おもり)が見つかり、福井県埋蔵文化財調査センターは11月21日の現地説明会で報告した。「県内では戦国城下町として発達した一乗谷に次ぐ発見で大変貴重」としている。

 調査地域は称念寺から南西約200メートルの広さ約5千平方メートル。県道改良工事にともない5月から調べてきた。今夏までの調査では室町時代の大規模な屋敷群跡が発見され、遺跡内にある称念寺を中核に、経済力がある都市を形成していたことが分かった。

 説明会では、これまでに見つかった中国製の青磁や天目茶わんのほか、連歌会で湯を沸かす風炉(ふろ)など多様な出土品を展示した。

 室町期のはかりの分銅は高さ約3センチ、幅2・3センチ、重さ65・5グラム。調査センターの担当者は「なぞが多いものの、両替や商いを行い、称念寺を中心にまちとして発展していたことが裏付けられる」と話した。

 さまざまな産地の陶磁器も集まっており、「ほかの地域との交易が盛んだった」と説明。調査地域には川が流れ、木製のあんきょとみられる遺構も見つかった。見学に訪れた約70人の参加者は当時に思いをはせていた。

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