開業が遅れる見通しとなった北陸新幹線金沢―敦賀間について、工期短縮などを求める要望書を大西英男国交副大臣(前列右から3人目)に手渡す杉本達治知事(右端)ら=11月20日、国土交通省

 北陸新幹線金沢-敦賀間の開業が遅れ、建設費が増大する見通しとなったことを受け、福井県の杉本達治知事ら北陸3県知事と3県議会の議長、北陸経済連合会が11月20日、国土交通省、与党、官邸に対し、工期短縮と沿線自治体の財政負担軽減を緊急要望した。大西英男国交副大臣は開業遅れを謝罪し、検証委員会の議論を踏まえ工期短縮に最善を尽くすと約束したという。

 3県知事はじめ、畑孝幸福井県議会議長、北経連の久和進会長らが参加。大西国交副大臣、与党整備新幹線建設推進プロジェクトチーム(PT)の細田博之座長、自民党北陸新幹線整備PTの高木毅座長、自民党整備新幹線等鉄道調査会の稲田朋美会長らと相次ぎ面談した。

 面談は非公開。大西氏は「今回の事態は遺憾に思う」と述べ、工期短縮と建設費の縮減を進める中で、地方負担の在り方を検討する考えを示したという。

 高木氏は「来週にも沿線の首長、JR西日本、並行在来線の運営会社に、どのような影響が出るのか話を聞く。検証委の議論の材料にしていただく」と説明。稲田氏は「現在進んでいるプロジェクトや並行在来線の問題など、補償を含めて主張したい。沿線の国会議員一丸となって取り組む」と話した。

 細田氏は面談後、記者団に「できる限り完成時期を早め、追加コストを圧縮した上で県民負担を減らす知恵を出そうとしている」と述べた。

 杉本知事は大西氏への要望後の取材に「いろいろな事業を集中して行っている。影響を極力抑えるよう今後も強く訴えていく」と強調。石川県の谷本正憲知事は「敦賀以西の工事に影響を与えることがないよう進める必要がある。与党に理解いただけたと思う」と述べた。

 要望は金沢-敦賀間について、工期短縮を徹底するとともに、建設費増に伴う地方負担が極力生じないよう適切な措置を求めた。敦賀―新大阪間については環境アセスメントを迅速に進め、2023年春に着工できるよう財源を確保することを要望。工事遅れと建設費増の原因を究明し、管理監督体制の強化も求めた。

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