敦賀駅の構造

 2023年春の開業が遅れる見通しとなった北陸新幹線金沢―敦賀間で、工事が最も深刻な状況となっているのが福井県敦賀市の敦賀駅だ。全国的に珍しい3層構造の「上下乗り換え」方式を採用したため、北陸新幹線の駅舎で最も規模が大きい上、周辺の作業スペースが狭く、工事が難航。計画から1年半遅れている。敦賀駅の完成を急ぐことが開業延期幅短縮の鍵を握るとみられ、国は施工方法を見直し、工期短縮を図る方針だ。

 敦賀駅を巡っては12年の金沢-敦賀認可当初、レール幅の広い新幹線と狭い在来線を直通運転できるフリーゲージトレイン(FGT=軌間可変電車)を導入し、敦賀―大阪は乗り換えなしとする計画だった。だがFGT導入が見送られ、新幹線敦賀駅と在来線駅の移動の負担軽減策が課題だった。

⇒北陸新幹線「敦賀駅」全容徐々に

 17年、乗り換えの利便性を高めるため、3階に新幹線ホーム、2階に乗り換えコンコース、1階に在来線特急ホームを設ける上下乗り換え方式に変更された。

 このため、駅舎の高さはマンションの12階建てに相当する約35メートル。駅舎デザインコンセプトにある「空に浮かぶ」ような巨大構造物となった。鉄道建設・運輸施設整備支援機構の北村隆志理事長は11月12日、報道陣に「機構として取り組んだ駅で一番大きな工事」と説明した。

 難工事の対応へ、大型重機の操作や複雑な鉄筋組み立てができる熟練作業員が必要となったが、東京五輪前の人手不足もあり、十分に確保できなかった。遅れを挽回しようと土木工事と建築工事の同時施工を図ろうとしたものの、作業スペースがJR北陸線と木の芽川に挟まれて狭いために難航し、現時点で1年半工期が遅れている。

 一方、敦賀駅周辺の高架橋も…

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