北陸新幹線

 北陸新幹線金沢―敦賀間の2023年春開業について、国土交通省が建設工事の遅れから、1年以上延期する方向で検討していることが11月9日、複数の関係者への取材で分かった。建設費の増額は避けられず、さらに2千億円以上必要になるとみられる。11日開かれる与党整備新幹線建設推進プロジェクトチーム(PT)、自民党北陸新幹線整備PTの会合で報告される。

 与党、自民党両PTメンバーの反発は必至で、与党PTが結論を出す年末までに、どのように議論が進むのか注目される。
 
 関係者によると、石川県境の加賀トンネル(延長5・5キロ)、上下乗り換えの敦賀駅など福井県内3カ所で工事が遅れているほか、入札の不調、不落が相次いだため、開業が1~2年遅れると判断したようだ。建設費は新型コロナウイルス感染防止対策、ひび割れが発生している加賀トンネル内の追加対策工事などから、「微修正では済まない金額」に膨らむ見通しという。
 
 建設費は資材や人件費の高騰などを受け、19年3月に工事実施計画を変更し2263億円増額した。新型コロナの感染拡大という想定外の事態が起こったとはいえ、2年足らずの間に2度増額することは、国交省の執行能力も問われそうだ。
 
 金沢―敦賀間の建設工事を巡っては、国交省が9月24日の与党PT会合で、一部工期が逼迫(ひっぱく)していると報告。10月9日には与党PTの細田博之座長が、23年春の確実な開業を求めた杉本達治知事らの要請に対し「厳しい情勢にある」との認識を示した。今月3日に自民党PTの高木毅座長、滝波宏文参院議員らが加賀トンネルを視察した際には、追加対策工事の進捗(しんちょく)が2割程度であることが明らかになるなど、開業遅れが懸念されていた。
 
 金沢―敦賀間は12年6月に認可され、「26年春ごろ開業」が決まった。15年1月には政府、与党の申し合わせにより3年前倒しされた。

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