密漁者が採ったさざえ(2020年6月撮影)

コロナ落ち着きませんねぇ・・・。
最近は寒くなり、インフルエンザとともに心配になってきましたが、みなさん感染防止の対策はしっかりしてくださいね!
さて、今回は、「密」は「密」でも、自粛ではなく法律で禁止されている「密」のお話。
海保の重要な仕事の一つ「犯罪取締」についてお話ししていきます。

海保は、海の上や海の中で行われるすべての犯罪を取り締まることができる権限があり、言わば「海の警察」。
海上犯罪取締は、海保の重要業務の一つなのです。

福井県内で最も多く検挙されている海の犯罪は、主にサザエやアワビなどを海から採る「密漁」。
サザエ、アワビなどの「密漁」とは、漁師さんたちが漁を営む権利「漁業権」を侵害して、権利のない一般の人たちが素潜りなどの方法でサザエやアワビなどの貝類を採っていく犯罪のことを言います。
今年の9月末までに福井県内で海保が検挙した密漁犯は全部で63人。その9割が福井県外から来られた方たちで、レジャー感覚で貝類を採っている方がほとんどです。
密漁されたサザエの数は全部で1000個を超え、中には1人で150個以上もサザエを採った人が・・・
そんなに採ってどうするつもりなの・・・

うみまるも、これまでに多くの密漁者を見てきましたが、その多くの人が、
「自分たちがちょっと採ったくらいで海から貝が無くなるわけじゃないでしょ」
「海は国民みんなのものなんだから、貝もみんなのものでしょ」

なんて言っていたりして罪の意識が薄い人がほとんど。
このコラムを読んでいる人の中にも、そういうふうに考える人もおられるかもしれません。
ですが、漁師さんたちは、小さいサザエなどを放流したりして漁業資源の保存に力を注いでいて、中にはサザエやアワビなどの漁獲だけで生計を立てている人たちもおられます。
こんな密漁がさらに増えていけば、漁業資源が枯渇して生活に直接影響を受けてしまうのです。
一事が万事というように、一人の密漁を見逃せば、そこからどんどん広がっていき収拾がつかない事態となって、海からサザエやアワビなどが採れなくなってしまう未来も・・・
それでも海保がすべての密漁犯を検挙できるわけではなく、漁師さんたちは、資源を枯渇させないよう一度に採る量を規制したりして、未来に繋ぐ資源を大切に守っているんです。

密漁は、「漁業法」という法律に定められていて、今年の12月からは現行より更に罰則が強化されます。

これによって、一般の人がサザエなどを採ることによる漁業権侵害に対する罰則は100万円以下(今までは20万円以下)に引き上げられ、また、アワビやナマコ、シラスウナギは特定水産動植物として、許可なく採ったり、密漁したものを流通したりした人への罰則が新設され、違反すれば3年以下の懲役又は3千万円以下の罰金が科せられることになります。

遊び半分でそんな人生の痛手を負うよりも、サザエやアワビなどはお店で買うか、漁業協同組合などにお金を払えば一時的に採ることができる場所もあるようです。
“貝”は“買い”ましょうってこと。すみません!
「ルール」の中で、めいっぱい海を楽しんでくださいね!(敦賀海上保安部・うみまる)