11月11日に本格稼働する森永北陸乳業福井工場の新棟(手前)=福井県福井市高木2丁目(森永乳業提供)

 森永乳業は11月5日、子会社の森永北陸乳業(本社福井県福井市高木2丁目、重野英明社長)の福井工場(同)の新棟が完成し、11日に稼働を始めると発表した。ビフィズス菌と乳酸菌粉末製造の主力工場として生産能力を増強し、森永乳業全体の生産能力は、2018年度比で約2倍の約150トンとなる。需要が高まる国内外に販売する。

 福井工場の新棟は鉄筋造り2階建て、延べ床面積3590平方メートル。19年7月に着工し、投資額は約21億円。細菌やウイルスのリスクレベルに応じた取り扱いを定める、バイオセーフティーの概念を取り入れた検査室を備えた。

 福井工場の従業員は61人。新棟の稼働に向け、20年度は前年度のおよそ2倍の14人を、北陸3県を中心に採用した。

 ビフィズス菌と乳酸菌粉末は、粉ミルクやヨーグルト、サプリメントなどの原料として使われる。同工場で生産した製品はグループ各社や国内をはじめ欧州、アジア、北米の食品会社などに販売。イスラム教徒向けのハラール認証、ユダヤ教徒向けのコーシャ認証などを取得し、世界標準の生産体制を整えている。この日、オンラインで会見した重野社長は「グループの菌体製造の中心的な役割を担い、福井から世界へ届けていきたい」と意気込みを語った。

 森永乳業独自のビフィズス菌と乳酸菌関連商品の売り上げは、21年度見込みで600億円以上で、18年度以降で100億円強伸びているという。重野社長とともに会見した森永乳業の宮原道夫社長は「環境変化が激しい中、健康・栄養ニーズは高まっている。福井工場を中心とした生産能力を、将来的には18年度比で4倍に高めていく」とした。

 森永北陸乳業は1961年設立で、福井工場とアイスクリームなどを製造する富山工場がある。福井工場は市販牛乳を生産していたが、14年にビフィズス菌粉末の生産拠点に転換した。

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