高浜原発1、2号機の再稼働を求める請願、陳情を賛成多数で採択する高浜町議会特別委の委員=11月6日、福井県高浜町の同町議会議場

 福井県の高浜町議会は11月6日、原子力対策特別委員会を開き、運転開始から40年を超えた関西電力高浜原発1、2号機の再稼働を求める請願2件、陳情1件を賛成多数で採択した。特別委には議長を除く全議員が所属しており、12日の臨時本会議で結果が覆る可能性は低い。新規制基準に適合した原発の全国初の40年超運転へ、町議会としての同意が決定的となった。

 3件はいずれも民間団体が提出。団体の代表者がそれぞれ「地域経済の回復と生活基盤の安定には再稼働が必要」などと提案理由を説明した。

 討論で賛成委員は、国からの協力要請があり、町民と国との意見交換会を終え「立地町として再稼働を判断できる状態となった」「町の経済に好ましいという趣旨の請願で、採択するのが賢明」と主張。一方で「町民の意見が出そろっていない」「金品受領問題を受けた信頼回復の実績はまだ」「町議会としての同意と受け取られかねない」と継続審査を求める慎重意見や反対の声も相次いだ。

 委員長を除く12人で採決。3件とも8人が賛成し採択された。

 町議会は12日の臨時本会議で請願、陳情を採択し、原発立地地域などの振興を求める意見書の国への提出を決議する見込み。国からの返答を受け、今月末の全員協議会で再度議員の意見を集約。議会としての正式な再稼働同意の判断を野瀬豊町長に伝えるとみられる。

 上尾德郎議長は「議論が拙速という声もあるが、これまで議会としてその都度対応してきた。(臨時会で請願、陳情を採択して)国に意見書を出し、議会としての意思を示したい」と説明した。

 再稼働には町議会のほか町長、県議会、知事の同意を取り付けるのが通例。

 40年超運転の前提となる安全対策工事は高浜1号機が9月に完了、関電は来年3月の再稼働を目指す。2号機は来年4月に工事を終える予定。

 町役場前では反原発団体が再稼働反対を訴える抗議活動を行った。

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