加賀トンネルの対策工事

 北陸新幹線金沢―敦賀間で工事が遅れている福井・石川県境の加賀トンネル(延長5・5キロ)について、地盤の膨張を抑えるため1400本の固定ボルトを打ち込む追加対策が必要なことが11月3日分かった。200~300本の施工を終えた段階で、2割程度にとどまっている。自民党北陸新幹線整備プロジェクトチーム(PT)の高木毅座長と滝波宏文参院議員が現場を視察後、報道陣に明らかにした。

 敦賀市内で福井県の杉本達治知事らと面談した建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構の北村隆志理事長は、2023年春の敦賀開業に関し「大変厳しい状況」との認識を示した。

 加賀トンネルでは、地盤の膨張で底部が押し上げられ、計約1キロにわたる割れ目が発生した。底部に長さ約12メートルの固定ボルトを打ち込み、地盤の変形を抑える工事に8月から取り組んでいる。高木氏らは「熟練を要する工事で厳しい状況だが、資機材や人を集め、予定通りの開業に向けて進めてほしい」と強調した。

 鉄道・運輸機構大阪支社の古谷聡計画部長は、報道陣に「1400本という量なので人手の確保がキーポイント」とし、完了時期や工費は「精査中」と述べた。現時点では約1キロ以外の箇所で追加工事は必要ないとの見通しを示し、「自然相手なので百パーセントとは言い切れないが、ボルトを打ち込めば(ひび割れは)止まると考えている」と語った。

 この日は、杉本知事と畑孝幸県議会議長、県議会北陸新幹線整備促進議員連盟の山本文雄会長が、鉄道・運輸機構の北村理事長と敦賀市内で面談し、23年春の確実な敦賀開業を要請した。敦賀開業から切れ目なく新大阪までの延伸工事に入れるよう、環境アセスメントを22年末までに終えることも求めた。

 面談は非公開。知事によると、北村理事長は「県外から多くの資機材を入れ、工法を工夫し、できるだけ遅れを取り戻している」と語った。大阪延伸に向けた環境アセスに関しては現時点で多少遅れているが、人員を投入し、遅れを取り戻すと発言したという。

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