福井県私立中学高校協会は10月30日、北陸高校と仁愛女子高校が2021年度入試から、普通科進学コースの出願について併願を廃止し、専願のみに変更すると発表した。福井工大福井と啓新は20年度入試から同様の対応を取っており、福井市内の私立4校の進学コースがいずれも専願のみとなる。「第1志望主義」を掲げて選ばれる高校を目指す私立校の姿勢が、より鮮明になった。

 福井市のアオッサで記者会見した荻原昭人会長(啓新高校長)は「少子化が進む中で、選ばれる学校になるために魅力を出していく。最初から行きたいという学校になっていかなければ、発展は望めない」と語った。

 福井市の全日制の私立4校は特別進学と進学に相当するコースで、県立高校を受験できる併願を認めてきた。敦賀気比は特進コースも含め全て専願としており、全日制の併願は4校の特進系6コースと定時制の福井南のみとなる。

 併願は、県立が第1志望の受験生にとって、先に私立を合格して安心材料を得るための機会となってきた。一方、県立高校の20年度一般入試では、全日制の出願者の募集定員に対する倍率が0・98倍となり、全県1学区制を導入した04年度入試以降で初めて1倍を割った。進学コースを併願する受験生は、一部の進学校などを除いて県立にほぼ合格できる状況となっており、受け皿としての意義も薄れていた。

 一方、特進科・コースの併願を廃止する可能性については、荻原会長は「第1志望で来るような学校に将来なっていかなければならないという各校の思いは強い」とする一方、「まだ議論は煮詰まっていない」と説明した。

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