手際よくみそをパッケージ詰めする奉賛会の会員ら=9月、福井県敦賀市原の西福寺

 福井県敦賀市原の古刹、西福寺の国重要文化財「御影堂」を修復するための浄財に充てようと、西福寺文化財事業奉賛会が昨年仕込んだみそが完成した。「西福寺門前味噌(みそ)」と名付け、同寺などで販売している。

 同寺は2001年からの第1期修復工事で約3億9700万円をかけ阿弥陀堂などを修復した。第2期工事は早ければ22年度後半から御影堂などを修復する計画。費用は約20億円とされ、1割を自己負担する必要があるが、浄財集めは難航している状況だ。

 みそ作りは2年前、同寺で開いた講演会に訪れた発酵食研究の第一人者、東京農大の小泉武夫名誉教授が修繕費が足りない状況を知り、提案。昨年7月、賛同した奉賛会の辻正則副会長らが南越前町のみそ製造業者の協力を得て、約550キロを仕込んだ。

 石川県珠洲市の一部地区のみで栽培され、香りや甘味に優れた「大浜大豆」を使用。同寺周辺で収穫した米でつくった麹(こうじ)や敷地内の湧き水を使い、こく豊かで甘味のある味に仕上げ、約1年間熟成させた。

 9月、同寺の倉庫で奉賛会の会員ら10人が、大だるからみそ約100キロを取り出した。甘く芳醇な香りに包まれる中、小だるに移し、手際よく500グラムずつ詰めていった。

 年内に千個つくる予定。同寺や市内外の協力店で980円(税込み)で販売し、利益分を浄財に充てる。今後もみそ作りを続けたいという辻副会長は「これだけ質が高いみそはなかなかできない。塩気と甘味に優れた素晴らしい仕上がりだ」と太鼓判を押している。問い合わせは同寺=電話0770(22)3926。

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