三嶋恒夫氏

 ヤマダホールディングス(HD)傘下で経営再建中の大塚家具は10月28日、創業者の娘の大塚久美子社長(52)が12月1日付で社長を辞任すると発表した。これまでの経営悪化の責任を明確にするため、本人から申し出があり、取締役会が受理した。後任は大塚家具の現会長でヤマダHD社長の三嶋恒夫氏(61)=福井県大野市出身=が会長職と兼務する。新体制で家具と家電の販売による相乗効果を高め、経営立て直しを加速させる。

 大塚家具が28日発表した2021年4月期業績予想(単体)では売上高が304億円、純損益が28億円の赤字になると見込んだ。赤字は5期連続。前期は決算期変更による19年1月~20年4月の16カ月間の変則決算で単純比較できないが、赤字幅は縮小する見通し。

 大塚家具を巡っては、久美子氏と父親の勝久氏が経営権を争い、企業イメージの悪化を招いた経緯がある。19年12月にヤマダ電機(現ヤマダHD)の傘下に入り、生活様式に合わせて、家具と家電を提案する販売を推し進めている。

 ヤマダの店舗で家具販売を拡大したほか、大塚家具の店舗でもヤマダから仕入れた家電を本格的に取り扱い始めた。

 大塚家具は「抜本的構造改革を期中に終える予定で、来期の黒字化に向けて道筋がつきつつある」とのコメントを発表した。ただ、他社との競争は激しく、どこまで業績を改善できるかは不透明だ。

 【大塚家具】大塚久美子社長の父の勝久氏が1969年に「大塚家具センター」として埼玉県春日部市で創業。販売員が付き添って店内を案内する手法が奏功し収益を拡大した。ただ、近年は経営権を巡る親子対立や、低価格路線のニトリなどの台頭が顧客離れを招いた。昨年12月にヤマダ電機(現ヤマダホールディングス)の傘下に入り、経営再建を進めている。

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