ちりやほこりに気を配りながら慎重に漆を塗る職人=福井県鯖江市東清水町

 来年の正月を前に、おせち用の重箱作りが越前漆器製造販売「山久漆工(やまきゅうしっこう)」(本社福井県鯖江市河和田町)でピークを迎えている。同市東清水町の工房で職人が一つ一つ丁寧に仕上げている。

 同社は、木の加工から器に絵を描く加飾まで一貫して行っている。製造期間は3カ月から1年。今年は新型コロナウイルスの影響で百貨店が休業するなどして重箱の注文が減っているが、11月末までにおせち用として約30本を製造する予定。全国に出荷する。

 工房では漆器職人の山岸靖夫さん(66)が、重箱に漆をはけで塗る「上塗り」に精を出す姿が見られた。特に重箱の角を漆の厚さが均等になるよう塗装するのが難しく、職人は年々少なくなっているという。

 上塗り後には、縁起が良いとされるナンテンや松の葉などが描かれる。山本泰三社長(50)は「正月には家族で重箱を囲んで料理を楽しんでいただきたい」と話していた。

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