JR福井駅に設置されたサーモグラフィー。県内高校は大学受験で県外に出る生徒に感染予防の徹底を呼び掛けている=福井市中央1丁目

 大学入試のスタートとなる総合型選抜(AO入試から改称)が、10月中旬から本格化している。11月からは学校推薦型選抜(推薦入試から改称)も始まり、福井県内の高校は、受験のため県外に送り出す生徒の新型コロナウイルス感染防止に神経をとがらせている。オンラインで面接などを実施する大学はまだ少数派。各校とも帰福後に登校の自粛を求めておらず、感染予防の徹底を呼び掛けている。

 「オンラインで受験できる大学を薦めたいのが本音。でも、生徒の志望を縛るわけにもいかない」。県内の私立高教諭は胸の内を吐露した。「万が一のことがあって感染が広がれば、ほかの生徒も受験できなくなる。かといって、学校側から一定期間休ませて、教育の機会を奪うこともできない」と頭を悩ませる。

 県教委は9月、大学入試などで生徒が新型コロナの感染拡大が懸念される地域に行った場合の対応を、県立学校などに通知した。受験会場と宿泊先以外の不要な外出を避けることに加え、県内に戻ってから2週間は体調管理や感染防止対策の徹底を求めたが、登校は可能とした。県高校教育課は「(帰福後は)日頃の健康観察に特に注意してもらう形になる」と説明する。

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 各大学の総合型選抜と学校推薦型は、高校時代の取り組みや面接といった学力以外の評価を重視する。近年は入学者に占める割合が増え続け、私立大では半数超を占めている。

 新型コロナの影響が深刻化して年明けの試験実施が困難にならないうちに定員を充足させる狙いから、特に総合型選抜で多くの合格者を出す大学が増えるとの見方も出ている。ただ、面接をオンライン化する動きは今のところ少数派という。

 感染第1波では一斉休校からの再開時、県内高校に通う県外出身の生徒が、感染拡大防止のためホテルなどで2週間の待機を求められた。

 受験シーズン本格化を前に福井南高は、県外に滞在した生徒や保護者から申し出があれば、1~2日程度はオンラインでの授業参加を認める対応を決めた。

 「マスク着用は当然ながら、行く先々で手洗いをするよう生徒に直接呼び掛け、意識付けをしておきたい」と嶺北の県立高教頭。福井市の私立高教頭は、感染が広がるリスクを念頭に置きながらも、「県外受験に行かないわけにはいかないし、そのたびに自宅待機をさせていては学校が回らない。みんなが予防に気を付けるしかない」と強調した。

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