ふくい桜まつりの実行委員会で「まつりを磨き上げ、地域経済の復興につなげたい」とあいさつする福井市の東村市長=10月19日、福井県福井市のアオッサ

 廃止が決まった福井県福井市のふくい桜まつりのメインイベント、越前時代行列。市の財政難などで2019年から休止が続いたが、その間、誘客効果の低さから再開には消極論が広がっていた。一方で、同まつり実行委員会は足羽川の桜並木ライトアップ区間の延長など「夜間景観」のさらなる充実にかじを切った。北陸新幹線福井開業を視野に、夜桜目当てで宿泊する観光客らの増加と消費拡大を狙う構えだ。

 実行委は「時代行列は1日限りのイベントで、客足が天候に左右される」として昨年、時代行列を含めた桜まつりの在り方を検討。市の新観光振興計画の策定委員会に諮ったところ「誘客効果が小さい」と再開を強く望む意見はなく、桜並木のライトアップをはじめ桜を核とした夜型観光の推進を肯定する意見が目立っていた。
 
 まつりの実行委員会は10月19日の会合で、時代行列の廃止とともに夜型観光をさらに推進する考えを打ち出した。来年3月27日~4月11日に開くまつりでは、足羽川桜並木のライトアップ区間を泉橋からJR北陸線まで約250メートル延長する。新型コロナウイルス感染症の影響で中止となった今春も約250メートルを延長しており、来年は花月橋上流からの総延長が約1・8キロになる。
 
 JR福井駅を利用する観光客に向け、まちなかの夜間景観にもさらに力を入れる。駅西口を「桜色」の光で彩るほか、駅西口から県庁前を経て市中央公園に至る通りをライトアップし、福井城址(じょうし)の桜を含めた一帯を光で演出する。
 
 実行委会長の東村新一市長は会合で「桜まつりは新幹線開業後に県外客を迎える最初のイベントになる。まつりを磨き上げ、新型コロナからの地域経済の復興につなげたい」と述べた。

関連記事