北陸新幹線金沢ー敦賀間について、「予定通り23年春の開業を望んでいる」と会見で述べるJR西日本の長谷川一明社長=10月16日、大阪市のJR西日本本社

 JR西日本の長谷川一明社長は10月16日の定例会見で、北陸新幹線金沢-敦賀間の開業時期が不透明な情勢となっていることについて「私どももびっくりしている。2023年春の開業を望んでおり、関係者の皆さんの尽力で予定通り開業できるよう議論を進めていただきたい」と述べた。

 与党整備新幹線建設推進プロジェクトチームの細田博之座長は9日、23年春の確実な開業を求める北陸3県の知事らの緊急要望に対し、「厳しい情勢にある」との認識を示した。その上で「財政、地方負担、並行在来線の問題もある。年末までにパッケージで調整していく」と述べていた。

 長谷川社長は大阪市の本社で行った定例会見で、敦賀以西に関する質問にも答えた。新型コロナウイルスの感染拡大によるJR西の業績悪化が、財源確保に影響を及ぼすのではと沿線自治体から不安が出ていることに「(敦賀開業から)切れ目なく着工し、早期に関西までつながることでインフラとしての価値が発揮される。(JRとして)財源はしっかり話をさせていただく必要がある」とし、従来通り前向きに財源議論に参画する考えを示した。

 ただ、貸付料(施設使用料)の算定期間を現行の30年から50年に延長する考え方には「JRはあくまで受益の範囲内で支払う。(期間が延びれば)車両更新など新たな投資が出てきて受益は減る」とし、単純な支払い期間延長による負担増には慎重な姿勢を見せた。

 敦賀開業後にJRが経営分離する並行在来線(現北陸線)区間への特急乗り入れの問題に関しては「新幹線を整備する以上、並行して特急が走ることは想定していない」と従来通り否定的な考えを述べた。

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