新型コロナ禍でのスポーツの試合や大会を盛り上げる発泡スチロール製の観客ダミーパネル=福井県越前市矢放町の松原産業

 新型コロナウイルス対策で観客数を制限して行っているスポーツの試合や大会を活気づけたいと、福井県越前市の発泡スチロール製造加工販売会社が、大勢の観客がいるように見せるダミーパネルを開発した。ベンチや観客席に取り付けることで会場の熱気を演出し、選手の気持ちを鼓舞しようという商品。担当者は「スポーツを盛り上げ、新型コロナで落ち込む社会を元気にしたい」と話している。

 開発したのは同市矢放町の松原産業。創業1875年の同社は断熱材などの建築資材、農作物や魚を入れる箱など発泡スチロールの各種製品を取り扱っている。ダミーパネルは、社員が所属する野球チームのチームメートから「試合中に人がいないと寂しい」との声を聞いたのをきっかけに開発に乗り出した。

 パネルは全身をかたどったタイプ4種類と、上半身のみのタイプの計5種類を用意。全身タイプは身長150センチほどの人物が、手を上げたりガッツポーズをしたりしているシルエット。上半身タイプは、並んだ3人が腕を上げて応援しているデザインにした。発泡スチロール製のため軽量で容易に持ち運べるのが特長。両面テープで貼り付けたり、天井からつり下げたりして設置する。

 ポーズを取る社員をカメラで撮影し、シルエットをデータ化して機械で発泡スチロールを成形した。モデルとなった野球経験のある若手社員は、選手がグラウンドから観客席を見たときに、気持ちが高まるような観客のポーズを考え、表現したという。

 発泡スチロールは緩衝性があり、試合会場の壁に取り付けることで選手のけが防止にも活用できる。家庭や事業所の窓などに貼り付けることで、防犯にも役立つと同社では考えている。

 開発した辻岡直貴さんは「新型コロナの影響でスポーツを見る人も選手も寂しい思いをしている。このパネルで元気を届けられたら」と話していた。

 料金は、全身タイプ1体4千円(10体セット1万2500円)、上半身タイプは1体5千円(10体セット1万4千円)=いずれも税別。ポーズをとった写真を送れば、オリジナルのパネルの注文にも応じる。追加料金が必要。

 通販サイト「発泡スチロール箱通販.com」で販売している。

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