暗い現場の状況(※岸壁の際に立つ海上保安官が写っています)

先日、この敦賀海保日誌に、例年10月と11月は釣り中の事故が多発(年間の約30%)し、その中でも「海中転落」事故が最も多く発生している。という記事を掲載させていただきましたが、10月に入り早速、釣り中の海中転落事故が発生しています。

10月の某日、福井県内の漁港内で、雨の降る中1人で夜釣りを行っていた50代男性は、夜の11時ごろ、海中の疑似餌に動作を与えるために竿を動かしつつ岸壁づたいに歩いて移動していたところ、暗闇と雨で足元が見えておらず、岸壁の外に足を踏み外して、海中に転落しました。

岸壁に上がることができず、岸壁から垂れたロープにしがみ付いていたそうですが、冷え込む雨の暗夜の中、海の中に不意に落ちて、さぞ心細く怖かったことでしょう。
たまたま近くにいた1人の釣人が事故者を発見し、救助を試みましたが、高い岸壁の上まで引き揚げることができず、消防に救助要請。
駆け付けた消防隊員3人がかりで引き揚げ、海中転落から30分後にようやく救助されました。

現場は、離れた場所にある道路からの明かりが少し差し込んでいる程度の場所で、しかも雨が降っていてほとんど視界が無く、ライトなしで釣りを行うなど命知らずと言っていいほどの状況で、しかも事故者は、救命胴衣を着用していませんでした。

もし岸壁からロープが垂れていなかったら、もし暗闇の漁港内で発見されなかったら・・・
「たまたま運悪く海に落ちてしまった」のではなく、「たまたま命が救われた」と考えるのが自然でしょう。

敦賀海上保安部では、釣り中の海中転落事故防止のため、

・滑りにくい靴や動きやすい服装、夜間のライト点灯など「釣りに適した装備」を使用すること。
・岸壁上などの足場のいい場所であっても必ず海辺では救命胴衣を着用すること。
・万一の際の連絡手段として防水機能などが付いた携帯電話を携帯すること。
・できる限り複数人で行動すること。1人の場合は家族や友人に「どこに釣りに行く」「いつまでに帰る」と伝えておくこと。

を呼び掛けています。必ず実施していただくようにお願いします!

実は、うみまるも秋の新子イカ釣りに余念がありません。
最近は毎週末のように福井の海に繰り出していますが、秋は本当に釣り人が多い!
もはや「密」では?と感じることもしばしば。
密の場所では「マスク」着用!海辺では「救命胴衣」着用!お願いします。
救命胴衣を着ずに釣りをしているそこのあなた!ジーっとあなたを見つめているうみまるが隣にいるかもしれませんよ。ジーーーーっと・・・。(敦賀海上保安部・うみまる)

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