楽器演奏で選手を後押しする光景が戻ったスタンド=10月5日、福井県の坂井市三国運動公園野球場

 新型コロナウイルス感染防止のため大歓声の応援や「鳴り物」の使用を禁じていた福井県内のスポーツ会場で、規制を緩める動きが出てきた。野球の独立リーグ、BCリーグが楽器演奏を解禁し、福井球団のホーム戦で威勢よい音色が選手を後押ししている。一方、サッカーは主催団体の指針に基づき禁止が続くなど競技ごとに対応が分かれている。

 「ダン、ダン、ダン」-。坂井市三国運動公園野球場で10月5日にあったBCリーグ福井ワイルドラプターズの滋賀戦。福井の攻撃が始まると太鼓が鳴り、トランペットが重なる。「ヒット、ヒット、さーかもと」。掛け声は飛沫(ひまつ)対策で最小限度にとどめる。私設応援団「福井牙闘會(がとうかい)」の先導で観客も手拍子を打った。同球場での鳴り物使用は今季初めてだった。

 BCリーグは6月20日、無観客で開幕した。観客動員は球団ごとに始まり、県内は7月中旬に許可。ただ、大声や鳴り物の使用はリーグの指針で禁じていた。

 8月下旬、鳴り物については開催地の実情に応じて認めるよう指針を見直した。福井球団は県や各市と協議の上、福井市の福井フェニックススタジアムで最も早く、9月22日の富山戦から解禁。県営球場では、西地区の頂点を決める10月17日の地区チャンピオンシップで打楽器のみ許可する。

 「開幕時は全試合無観客も覚悟した。スポーツの世界に少しずつ日常が戻ってうれしい」。福井牙闘會の田端祐介会長(44)は精いっぱいの活動を続けている。球団関係者は「スタンドが一気に明るくなる」と感謝し、観客増を期待する。

 応援スタイルは各競技で対応が分かれる。福井ユナイテッドFCが参戦するサッカー北信越リーグ1部はリーグの指針により9月下旬の最終節まで大声や鳴り物を禁じ、天皇杯全日本選手権も日本協会の定めで同様の措置を継続。一方で、Jリーグは10月17日以降の試合で鳴り物を解禁することを6日に決めた。

 県内チームが参加する日本リーグでは、ハンドボールが鳴り物を禁止。ホッケーはレギュラーシーズンの最後まで、フットサルは10月末まで無観客での開催を決めている。

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