ペットの飼い主に注意を呼び掛ける金ケ崎緑地の看板=福井県敦賀市金ケ崎町

 福井県敦賀市の商店街や金ケ崎緑地などで、ペットの散歩中にふんや尿を放置する事例が後を絶たない。2023年春予定の北陸新幹線敦賀開業に向け市が観光客の周遊に力を入れているエリアで、「敦賀のイメージが悪くなるのでは」と心配する声も出ている。

 「ペットは芝生内に連れて入らないでください」「ふんは責任を持って処理してください」―。

 敦賀港沿いに広がる金ケ崎緑地の入り口に、飼い主に注意を呼び掛ける看板が設置されている。市の委託業者が毎日清掃しているが、緑地内の市施設には、ふんの苦情が度々寄せられるという。

 金ケ崎周辺には赤レンガ倉庫や鉄道資料館といった観光施設があるほか、市は11月に資料館「人道の港敦賀ムゼウム」をリニューアルオープンし、飲食・物販施設の整備も計画する。今後の誘客が期待される中で、関係者は「常に監視しているわけにもいかず、飼い主のマナーやモラルに期待するしかない」と漏らす。

 気比神宮に近い神楽町1丁目商店街は、アーケードを目当てに特に雨の日にペットを連れて歩く人の姿が目立つ。住民の一人は「市外からも来ているようだ。尿を流すための水を持ち歩いている人は多いが、わずかにかけるだけでは意味がない」と嘆く。

 アーケードの支柱にペットボトルや草花を置いたり、飼い主の心情に訴える張り紙をしたりと、各店舗がそれぞれ対策を講じている。ある店舗のスタッフは「営業中の店はそれぞれ掃除するが、シャッターが閉じたままの店の前はにおいがひどい時がある」と話す。商店街振興組合の谷口正宏理事長は「アーケードは商店街の財産。しつけなどマナーの意識を高めてほしい」と訴える。

 県内でも、ペットのふんの放置を罰則付きで禁じる条例を設けている自治体がある。敦賀市環境廃棄物対策課は「ふん尿の苦情や相談が頻繁にある状況ではないが、区長らを通じて要望があれば(飼い主に対する)啓発看板を提供するなど地元の取り組みを支援したい」としている。

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