男性がクマに襲われた現場

 9月30日午後4時50分ごろ、福井県勝山市野向町竹林の民家の敷地内で、草刈りをしていた住民の男性(77)が成獣のクマ1頭に襲われ、約2週間のけがを負った。クマは南東へ移動した。県内での本年度のクマによる人身被害は7、8月に続き3件目となった。

 現場は野向小学校から南へ約1キロの田園地帯にある集落。市などによると男性は草刈りの作業中に、後方に気配を感じて振り返ったところを襲われ、ひたいや左腕を引っかかれた。

 午後6時ごろには、その現場から南東へ約700メートルの荒土町布市の農地にいる成獣1頭を、運転中の市民が目撃した。北東へ移動しその後の行方は分かっていない。男性を襲ったクマが移動したのと同じ方角で目撃されたことから、市は同じ個体の可能性があるとみている。

 市は勝山署と連携して周辺をパトロールしたほか、緊急メールで市民に注意を喚起した。

 男性が襲われた現場近くに住む50代男性は「この集落でクマが出たという話は聞いたことがないが、集落内には餌になりそうな柿の木もあり、何とかしないといけないと思う」と警戒感を強めていた。

 県自然環境課によると、本年度のクマの出没は4~8月が計379件で、記録の残る2004年度以降で最多。9月は今回を含め121件に上り、4番目に多かった。

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