10月1日から第三のビールの酒税が上がることを告知する売り場=福井県福井市新保北1丁目の「リカーワールド華プラザ店」

 酒税法改正に伴い、10月1日から低価格の「第三のビール」が350ミリリットル当たり約10円増税し、ワインも増税となる一方、ビールや日本酒(清酒)が減税される。福井県内の酒販店や量販店では、消費者の需要が多い第三のビールの増税に伴う値上げを告知し、駆け込みで買いだめする客の姿が目立っている。

 ■ケース買い

 福井市新保北1丁目の「リカーワールド華プラザ店」では、店内入り口などに第三のビールの増税を知らせる店頭広告を掲示。350ミリリットルの24本入りケースで「235・2円UP」などと伝えている。

 同店などを展開する華(本部福井市)の担当者は第三のビールについて「安価で消費者の支持が高い。『どの商品が増税対象なのか』といった問い合わせが多い」と話す。値上げ前の駆け込みでケース買いする客も増えているとした。

 アピタ福井大和田店(同市)によると9月のビール類の売り上げは、第三のビールの駆け込み需要もあって前年同月比で4割増という。市内の40代主婦は2ケース購入し「昨秋に消費税も上がって、家計にはダブルパンチになる」と残念そうに話した。

 ■対応まちまち

 清酒は一升瓶相当の1・8リットル当たり18円の減税。ワインは720ミリリットル当たり7・2円の増税となる。華の担当者によると、清酒は蔵元によって価格据え置きと減税分の値下げで対応がまちまち。ワインは国内メーカーが値上げし、輸入品は一部で価格据え置きもあるという。

 黒龍酒造(永平寺町)は価格を据え置く方針。水野直人社長は「精米代やラベル代などが値上がりしコストがかさむ中、ずっと値上げしてこなかった。今回は価格維持を決めた」とする。

 ワイン製造の「白山やまぶどうワイン」(大野市)は、ホームページなどで増税に伴う商品価格の改定を告知。谷口一雄社長は「(増税は)しょうがないが、販売に影響が出ないとはいえない」と率直に語る。

 減税のビールや清酒を扱う飲食店も、価格改定の対応はしない店が多いとみられる。ぼんたグループ(福井市)の齋藤敏幸社長は「新型コロナウイルスの影響で飲食店は依然厳しい。減税による値下げで出る利益分は他のサービス充実に生かしたい」と話した。

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