販売されるコメ新品種「ピカツンタ」と「ふくむすめ」を手にする三浦孝太郎准教授=9月25日、福井県立大あわらキャンパス

 福井県立大学は、コメの新品種「ピカツンタ」「ふくむすめ」を開発し、9月26日から県内スーパーで順次販売を開始する、と25日発表した。ピカツンタは「産地品種銘柄」に指定され、農産物検査を受けた上で県産コメとして販売される。同大学によると、県内の大学がコメの新品種を開発するのは初めて。

 コシヒカリやいちほまれなど県を挙げて開発、作付け拡大を勧める「奨励品種」に対し、「産地品種銘柄」は生産者が独自に生産、銘柄を表示して販売できる。県内では「ミルキークイーン」など18品種がある。

 2品種は同大学生物資源学部創造農学科の三浦孝太郎准教授が学生らと開発した。ピカツンタはコシヒカリを人工的に突然変異させ2015年に完成させた。遅く植えても収量が期待でき、麦との二毛作が可能なことが特徴。農水省に品種登録申請中で今春、産地品種銘柄米に指定された。粒が大きく食べ応えがあり甘みを感じやすい。20年産は10農家が、計10ヘクタールに作付けし、約50トンの収穫を予定している。

 ふくむすめは、もちもちとした食感が特徴のミルキークイーンとピカツンタを交配。コメの粘りを決めるでんぷん中のアミロースの割合が低く、大粒のコメを選抜して18年に開発した。もち米のような香りと甘みが特徴的。品種登録申請中で、2年後の産地品種銘柄指定を目指す。現在、県内4戸の農家が作付けし5トン程度の収穫を見込んでいる。

 どちらの品種もコシヒカリに比べ倒伏には強いが、暑さにはやや弱く病気への耐性は同程度という。

 25日に同大学あわらキャンパスで行われた発表会では、県立大ロゴが印刷された2品種のパッケージデザインを公表。三浦准教授は「研究の成果が実を結び、今後の励みになる」と話した。

 ピカツンタは、福井精米が集荷、協同組合ハニー(本部福井市)が26日から販売する。ふくむすめはヤスサキ(本社同市)が県内のグルメ館各店で10月1日から販売する。販売予定価格(税別)はピカツンタが2キロ950~980円、ふくむすめが2キロ1180円。ふくむすめは産地品種銘柄ではないため未検査だが県の許可を得て銘柄を付け販売される。

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