これは一体、どういうこと……?11PMを彷彿とさせるような(?)ボディペイントを施されたトップレスの女性が出てきたと思えば、いきなり卓球大会のはじまり。1981年、その時代性がそのまま映し出されたような、なんとも愉快で色あざやかな映像作品だ。

 ザ・ローリング・ストーンズの来日30周年を記念する企画の一環として、2014年の人気作が再発売となった本作。1981年12月、アメリカはヴァージニア州で行われたハンプトン・コロシアム公演の模様が、舞台裏のから騒ぎとともに余す事なく収録されている。

 ライナーノーツによると、1981年はMTVが開局した年でもあるのだそうだ。シーンが一気に拡大し、ここから音楽をめぐる状況はまたがらりと移り変わっていく。本作の彼らのパフォーマンスにはそんな時代の到来を予見させるような、明るさと、ある種の「わかりやすさ」があるのかもしれない。カメラに向かってメッセージを送るミック・ジャガー、ピックを観客にそっと渡すビル・ワイマン、そしてロックファンの間では有名なキース・リチャーズの乱闘(?)など、きめ細やかにパフォーマンスを追っている贅沢さも見逃せない。まさに今、新しさを感じる80年代先取りのファッションにも注目。いつ観てもまた違う見どころがあり、古びる事のない名作とはまさに本作のことだろう。

(ユニバーサル ミュージック・4400円+税)=玉木美企子

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