15年間休まず卓球を続ける黒川千代子さん=福井県坂井市の春江B&G海洋センター

 福井県坂井市の91歳の女性が、15年間休むことなく卓球クラブで汗を流している。ピンと伸びた背筋、軽い足取り、とびっきりの笑顔と張りのある声。「とにかく楽しいの」。卓球は生きがい。家族や仲間に支えてもらいながら、元気印で“現役”を続けている。

 135センチ、40キロ。ピンクのシャツできめた黒川千代子さん=坂井市=は、素早くボールに反応してサイドステップ。得意のバックハンドで鋭い打球を打ち分ける。「強い球をしっかり受け、狙った場所に打ち返す。それはもう、楽しい」

 春江西コミュニティセンターでの卓球クラブの活動を広報誌で知り、「やってみたい」との思いが募って友人と始めた。使い込んだラケットには15年前の日付が刻まれる。以降は同センターのクラブに毎週通い、8年ほど前からは春江B&G海洋センターのピンポンの会でも活動を始めた。

 コーチを務める男性(73)=福井市=は「型に入った時のバックは強烈で、チャンスボールは見逃さない」。雨の日も雪の日も休まず通って練習する姿は、メンバーの励みで目標になっているよう。代表の女性(73)=坂井市=も「馬力があって素晴らしい弾道の球を打つ。尊敬してます」と話す。

 元気の源は好き嫌いなく食べること、少しの時間を見つけて手足を動かして体操することだという。卓球の練習は「待ちきれなくて毎日うずうず。卓球通いがデイサービスみたいなもんです」とおどけて見せ、「100歳までなんてとんでもないけれど、元気なうちは楽しみたい」と力強い。

 夫を亡くして長く1人暮らしだったが、昨年から娘夫婦と生活を共にしている。「苦労もあった人生だけれど、今はとっても幸せ」と穏やかな表情で語った。

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