スナックで使われているマイク専用のシールド。歌うたびに消毒液を使って拭いている=福井県福井市の片町

 福井県内カラオケ喫茶での新型コロナウイルスの感染拡大や、それに伴う福井・丹南地域の店舗を対象にした県による昼間の休業要請(8月28日~9月10日)は、福井市の繁華街「片町」のスナックにも大きな影響を及ぼした。感染リスクを恐れ、一時的に休業した店もある。経営者からは「スナックを含め、カラオケがある店には全て協力金を出して休業要請すべきだった」「『昼カラ』が再開しても夜の客足は戻らない。お先真っ暗」など悲痛な声が上がっている。

 新型コロナの影響で約2カ月間休業し6月に再開したあるスナックは、客席を減らしたり、アクリル板で席を区切ったり、マイク専用のシールドを採用したりと感染対策を徹底してきた。

 客足が戻ってきた直後の8月下旬、県内のカラオケ喫茶でクラスター(感染者集団)が発生。途端に客が来なくなった。50代のママは「カラオケがあるというだけで、予約がキャンセルになった。『カラオケは使わないようにします』と言ってもだめだった」。再開後はずっと、赤字が続く。

 「昼カラ」の休業要請にも疑問を投げかける。「スナックはもろに影響を受けた。なのに何の支援もない。いっそのこと、カラオケがある店全部に休業要請してほしかった。店を閉めて1日1万円もらった方がどれほどいいか」と吐き捨てた。

 別のスナックは感染者が急増した8月下旬から1週間、店を閉めた。60代のママは「カラオケ好きの人は、『昼カラ』が休業になった後は、夜の店に来て歌っていた」と明かした。

 別の店の50代のママは「スナックには情報交換や憩いの場といった社会への貢献があるのに、支援はあまりに手薄すぎる」。昼カラが再開しても、県の感染拡大警報は24日までの延長が決まっている。「客足が戻る見込みなんて全然ない。本当に本当に死活問題」と声を落とした。

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