福井空港での実験や企業との共同研究、教育分野などでの連携に向けて協定を結んだ福井県の杉本達治知事(右)とJAXAの張替正敏理事=9月14日、福井県庁

 福井県と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は9月14日、航空科学技術の研究開発や教育分野などでの連携に向けて協定を結んだ。JAXAが福井空港で積雪観測の実証実験を進めるほか、高校での特別授業、県内企業との共同研究などに取り組む。JAXAによると、航空分野で協定を結んだ都道府県は愛知に続き2県目。

 福井県は近年、超小型人工衛星の打ち上げを目指す「県民衛星プロジェクト」など航空・宇宙産業参入を推進。さらにJAXAを誘致し、福井空港で本年度と来年度の冬、滑走路の雪氷状態を把握する世界初のセンサー技術の開発を目指し実験を行うことが決まった。より広い協力へ包括協定を結んだ。

 県庁で行った締結式で杉本達治知事は「福井での研究により、企業への広がりや技術者の人材育成、子どもたちの科学技術への興味にもつながる」と期待を述べた。JAXA理事の張替正敏・航空技術部門長は「福井空港を最大限活用し、2025年度の実用化に向けて全力で取り組む。冬の雷などに対しても、福井県発で世界の航空機の安全性を高める技術を開発していきたい。県内企業にも協力をお願いしたい」と抱負を語った。

 JAXAは積雪実験のほか▽道路凍結状況の把握技術を持つ企業との共同研究▽企業や大学などでつくる「ふくいオープンイノベーション推進機構」への参加▽保有する実験用航空機の運用―などに取り組む。県は▽JAXAが運営する産学官の研究開発機関「気象影響防御技術コンソーシアム」への参加▽JAXAへの県職員派遣―などを行っていく。

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