旧国道8号沿いに設置されている黒板。松本典之さん(右)、照美さん夫婦が道行くドライバーに心温まるメッセージを届けている=福井県越前市

 「自分の体 お大事に」「会えてよかった話せてよかった マスクはまだよ」―。味のあるメッセージと大きな似顔絵が目を引く黒板が、福井県越前市の旧国道8号沿いに設置されている。サッシ・ガラス販売業を営む夫婦が10年以上前から続けているもので、今年5月からは新型コロナウイルスへの注意を促すため似顔絵もマスク仕様に。ほのぼのとしたイラストとともに、道行くドライバーに心温まるメッセージを届けている。

 メッセージを掲示しているのは「まっちゃんのサッシ・ガラス屋」で知る人ぞ知る「武生アルナ販売」社長の松本典之さん(58)と妻の照美さん。店の目印を作りたいと2009年5月に店先に掲示板を設置したのが始まり。17年冬に現在の黒板に変更し、照美さんが描いた典之さんの似顔絵をトレードマークにした。

 黒板は縦1・2メートル、横幅は似顔絵部分も含めて3・8メートルの大きさ。黒板に書く文言は夫婦で一緒に考え、3カ月に1回以上のペースで更新している。

 東日本大震災の時は「へたるな日本!! こっからじゃ」と気合のメッセージを力強く掲げた。「汗かけ! 恥かけ!! 30代」など年代別にエールを送った時もあった。「偉そうな言葉や悩ませるような言葉は書かない。明るく元気になるような言葉を選ぶ」のが夫婦のルールという。これまで掲載したメッセージは全て写真を撮り、ノートに記録している。

 新型コロナウイルスの感染が拡大した5月上旬には、似顔絵にごみ袋で作ったお手製のマスクを装着。早期収束を願い「マスクはずしたーい!」「コロナのバカヤロ~」などのメッセージを書いた。反響は予想以上で、会う人みんなに「(似顔絵も)マスク付けたんやの」「まだマスクは外せんね」などと声を掛けられたという。

 典之さんは「コロナもいつまで続くか分からない。こんな状況でも目標に向かって楽しく生きようと思えるようなメッセージにしたい」、照美さんは「運転する人がふっと笑ってくれるような、ユーモアあふれる文言を考えていきたい」と話していた。

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