刊行された2冊の戦国武将の漫画について語る原作の後藤ひろみさん=福井県福井市の福井県立歴史博物館併設カフェ

 福井ゆかりの戦国武将「浅井長政」と「柴田勝家」をそれぞれ漫画で紹介した戦国人物伝がこのほど「コミック版 日本の歴史」(ポプラ社)シリーズから相次いで刊行された。「ふくい歴女の会」の後藤ひろみ会長(50)=福井県福井市=が両作品の原作を担当。史実を基に人格を丁寧に描写している。

 A5判、126ページ。シリーズの74、75冊目で、3月に長政、7月に勝家が刊行された。

 浅井長政は北近江(今の滋賀県)の戦国大名で、長年の同盟を結んでいた越前の朝倉義景を攻めた義兄の織田信長に反逆。徹底抗戦し最期は信長の妹で側室のお市の方と3人の娘(茶々、初、江)を逃がし自害した。

 娘たちは後にそれぞれ徳川将軍家、天皇家とつながりを持ったことから、本では「浅井の血は天下を制したといえる」とドラマチックに結んでいる。

 一方勝家は、信長を筆頭家老として支え、越前北庄城主にもなった。「鬼柴田」と呼ばれたほどの猛将で、戦で籠城となった時、あえて水がめを砕いて覚悟を示し、勝利したことからついた「瓶割り柴田」の異名などを紹介している。不器用ながらも実直で義理堅い性格や、本能寺の変後に結婚したお市の方への愛情など、人柄がうかがえる逸話なども記されている。

 戦国時代を義理堅く生き、信念を貫いた2人の武将について後藤さんは「地元ゆかりであり、心の底から誇りに思ってほしい」と話している。「私は歴史好きなだけで専門家ではない」として、さまざまな史料に目を通し、福井県立歴史博物館の学芸員や県内外の研究者に教えてもらったといい、2人を知れば知るほど魅了されたと振り返っていた。

 ポプラ社の同シリーズは歴史家で作家の加来耕三さんが企画、構成、監修を担当している。後藤さんの原作担当は2017年「松平春嶽」からで6、7作目となる。各冊千円(税別)。

関連記事