事件が起きた住宅を調べるため、庭などをブルーシートで覆う捜査員=9月11日午前10時ごろ、福井県福井市

 福井県福井市の住宅で高校2年の女子生徒(16)を刺し殺したとして、殺人容疑で同居の祖父(86)が逮捕された事件。亡くなった女子生徒は生前、祖父をかいがいしく世話し、祖父も孫の女子生徒を人一倍かわいがっていたという。仲の良い祖父と孫の間に起きた痛ましい事件に、2人を知る住民からは「何があったのか」と驚きの声が上がった。

⇒【関連】争った形跡はなく

 「9月10日午前0時すぎ、普段なら電気が消えている時間帯なのに1階が明るく、妙に思った。物音は全くしなかった」。近くに住む女性は事件が起きたとみられる夜を振り返った。9日の夕方に祖父を見たという別の住民は「自宅前でぼうっとしていた。よくある光景なので気にも留めなかった」と、逮捕の報に驚きを隠さなかった。

 祖父をよく知る80代女性は「穏やかで虫も殺さないような性格。事件が起きるような雰囲気の家族ではない。信じられない」と表情を曇らせた。

 女子生徒の高校の校長は11日、報道陣の取材に対し「突然のことで受け止めきれない。うそであってほしい」と肩を落とした。女子生徒について「明るく朗らかな性格。ほぼ休まず、2学期は皆勤。悩んでいるとの話も聞いていなかった」と話した。将来の夢が教員だったことも明かし「元気に登校していたのに」と唇をかんだ。

 校長は同日朝、校内放送で「心のケアに全力で努める」と生徒に呼び掛けた。

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