夏の感染症の福井県内定点医療機関の患者数

 新型コロナウイルスの感染が拡大した中、乳幼児がかかりやすい「夏風邪」といわれる感染症の福井県内の患者が今年は激減している。本格的な流行期が過ぎ、手足口病、咽頭結膜熱、ヘルパンギーナの患者は、いずれも過去10年で最少となる見通し。手洗いやマスク着用など新型コロナの感染予防対策の効果とみられる。

 代表的な「夏風邪」のうち、手足口病は、口の粘膜や手、足に小さな水疱(すいほう)ができ、発熱を伴う。「プール熱」とも呼ばれる咽頭結膜熱は、アデノウイルスによる感染症で、目の充血や目やに、喉の腫れ、発熱などの症状が出る。ヘルパンギーナは、突然の高熱と喉の奥にできる水ぶくれが特徴。いずれも飛沫(ひまつ)や接触、便などを介して感染する。

 手足口病は、6~8月が例年の流行期だが、県の定点医療機関の患者数まとめによると、週ごとの患者数のピークが今年は7月20~26日などのわずか4人。前年ピーク週の716人の0・5%に過ぎず、「ほぼ発生していない」(県保健予防課)状況となっている。手足口病は1年おきに大きな流行が来るが、2018年と比較しても今年は極端に少ない。

 咽頭結膜熱は、夏場と冬場に流行期があり、今夏のピーク週の6月29~7月5日に確認された患者は10人。前年春夏のピーク週の46人の2割程度だった。

 ヘルパンギーナは、今夏の週当たりの患者数が最多だったのは8月3~9日の5人で、前年ピーク週の122人の4%にとどまった。

 県保健予防課は「新型コロナの影響で、子どもも手洗いやマスク着用が習慣になり、ほかの感染症が抑えられている。保育園などでも同じタオルを使うなどの接触を極力避けてきた結果ではないか」と分析。全国的にも「夏風邪」の感染は減っているという。

 今年初めには、新型コロナの感染予防対策が、インフルエンザの拡大防止にもつながった。同課は「インフルエンザが増えやすい冬場に向けても、習慣の日常化をさらに呼び掛けていきたい」としている。

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