2021年春入学者の入試日程

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、国立大学82校のうち80校が来春の入学者に実施する一般選抜(一般入試)の個別試験で、感染などによって欠席した受験生のために追試験などの救済策を設ける予定であることが9月6日、各大学への取材で分かった。残り2校のうち東京芸術大学は、実技試験を数日にわたって実施することを理由に追試験をしない。横浜国立大学は個別試験をやめ、大学入学共通テストの成績や提出物で合否を決める。

 また文部科学省は7月末現在で国公私立大学の意向を調査。その後に対応を更新した大学を含め、300校超が個別試験を欠席した受験生の追試験を実施し、私立大学を中心に400校超は追加受験料なしに別日程への振り替えを認める予定。

 文科省は高校の休校長期化による学習遅れを踏まえ、出題範囲の配慮も求めており、400校ほどが何らかの対応をするとした。

 各大学は今後、募集要項などで詳細な対応を表明する。今後の感染状況によっては、さらに変更があるとしている大学が多く、受験生側は小まめな情報収集や注意が必要になる。

 個別試験を取りやめる横浜国立大の担当者は「受験生の安全を最優先した判断。県外からの受験生も多く、大学まで来させて安全に受験できるかということを考えた」と説明。旭川医科大学は前期日程を志願した受験生が感染で欠席した場合、後期日程に振り替える。

 追試験の対象は、前後期日程に出願しながら感染したり、濃厚接触者になったりして、試験が受けられなかった人ら。学内の会場で追試験を行う大学のほか、小樽商科大学などは共通テストの成績などで判定する。熊本大学などは何らかの対応を検討中としている。

 文科省は休校による学習遅れにも配慮するよう要請。多くの国立大学は選択問題を採用したり、教科書で発展的な内容とされる部分を出題する際は、詳しい説明を付けたりするとした。以前から選択問題などを採用しているとした大学を含め、東京大学など20校は変更はないと答えた。

 個別試験に先立つ共通テストについて、長崎大と宮崎大は受験生の負担軽減のため、一部の学部で受験に必要となる指定科目を変更した。

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