村田和哉監督(右)の指導で「ケンケン」をする園児=8月18日、福井県福井市の足羽東こども園

 園児向けの運動教室が福井県内で注目を集めている。幼児期に体の動かし方を身に付けておくと将来の運動能力向上に役立つとされ、「意識の高い保護者が増えてきた」と教室関係者。新型コロナウイルスの影響で外遊びの機会が減っていることも需要増の背景にありそうだ。

 福井市の足羽東こども園であった放課後の運動教室。園児は「ケンケン」やラダー(はしご)上でのダッシュなど、多彩な動きに親しんだ。「かけっことは違い脳への刺激を意識している」と、指導するユティック陸上競技部(同市)の村田和哉監督(31)。5歳の男子園児は右脚を前に出すスキップが苦手だったが、数回の参加で両脚ともできるようになった。園児の母親は「成長の早さにびっくりです」と目を丸くした。

 同園では7月から週1回、放課後のホールをユティックに提供している。三上登美子園長(55)は長年の勤務経験を通じ、「転んだ時にとっさに手をつけない」など反射神経に不安のある園児が増えていることを実感。「専門家の力も借り、健やかな成長を後押ししたい」と連携を決めた。ユティックは福井市内の別の園でも9月から教室を始める予定。

 スポーツ庁は「6歳までに神経機能の8割が発達する」として未就学児の運動習慣を勧め、散歩や手伝いを含む身体活動の一日の目安を「60分以上」としている。県内で運動教室事業を展開する「エーアイきっずくらぶ」(本社坂井市)にも保護者からの問い合わせが増加傾向にあるといい、担当者は「幼児期の運動の大切さについて理解が浸透してきた証拠」とみる。

 文科省の調査によると、生活環境の変化や核家族化の進行で幼児の外遊びの機会は減少傾向にある。ユティックの教室を見守った保護者は「新型コロナが怖く、ますます外で遊ばせづらい」と体力維持を心配。その上で「運動を好きになり、興味のあるスポーツを見つけてくれたら」と期待を寄せていた。

関連記事