地震による被害の確認のため運転を一時見合わせたえちぜん鉄道の福井駅=9月4日午前10時20分ごろ、福井県福井市中央1丁目

 9月4日朝、福井県坂井市で震度5弱を観測した地震は、仕事中や移動中の県民を突然襲った。「ドーンと突き上げられた」「体が跳び上がるように縦に揺れた」「何かにつかまらないと立っておられず怖かった」―。体験したことのない強い揺れに人々は恐怖で青ざめた。

⇒【特集】9月4日発生、震度5弱地震の特集ページはこちら

 坂井市内の女性パート従業員(44)は「仕事中、ぐらっときたと思ったらものすごく揺れた。よく覚えていないけれど10秒くらい。死ぬかと思った。阪神淡路大震災の時は大阪にいたが、それ以上の揺れだった」と振り返った。坂井市春江町にある小児科クリニックの事務長(64)は突き上げられる揺れに「何が起こったのか分からなかった。怖くて、とにかく机の下にもぐった」と話した。

 震度4を記録した福井市でも揺れの大きさに驚く人が多かった。JR福井駅構内の商業施設で働く女性(68)は「地面に穴が開くようなドスッという音がしてびっくりした。10秒以上強い横揺れがあり、棚などにつかまっていないと立ってられない状況だった」と話す。えちぜん鉄道で坂井市に帰宅しようとした公務員の女性(24)は、鉄道がストップし福井駅で足止めに。「自宅は被害がないと連絡がありほっとしているが、余震が心配」と不安げだった。

 乗客や駅員によると、人々は地震に驚きながらも冷静に行動した。JR福井駅の男性駅員(32)は「揺れを感じ、近くの柱や椅子などで体を支える利用者の姿があったが、落ち着いた様子だった」と振り返った。

 強い揺れは坂井、福井に集中した。午前10時40分ごろ、JRで敦賀から福井に到着した男子中学生(13)は、地震発生時には震度1だった敦賀市内にいたため「地震があったことも知らなかった」と驚いた様子だった。