荒々しい岩肌の柱状節理が続く東尋坊。誘客強化に向け抜本的な再整備に着手する=福井県坂井市三国町安島

 福井県坂井市は、東尋坊(同市三国町安島)の再整備基本計画を取りまとめた。誘客効果を高めるため、新規出店を促す新たな商店街の整備や、地形や地質を紹介するビジターセンターの建設などを案として盛り込んだ。巨大な柱状節理を新たな角度から眺めるブリッジ型の散策路新設も検討。年間130万人以上が訪れる県内屈指の観光地に磨きを掛ける。

⇒【D刊】東尋坊再整備計画の概要図

 市は計画実現に向け、県と連携しながら具体的な施策を取りまとめていく。

 基本計画によると、「環境共生」をキーワードに17ヘクタールの計画区域で緑化を進める。路面のアスファルトはできるだけはがし、商店街に囲まれた広場などは芝生にする。

 既存の商店街を「本通り」と位置付け、空き店舗改修や既存店の景観統一などを促進する。その上で、北側に抜ける歩行空間をつくり、新しい商店街を整備。枝分かれさせることで回遊性を高める。新商店街には既存店と重ならない多様な店舗を誘致し、地元市民も足を運びたくなる空間をつくり出す。

 商店街の入り口付近にはビジターセンターを配置。1階から2階に上がり、そのまま商店街方面に抜け出る動線を計画している。東尋坊の成り立ちを解説するなど各種機能を備え、冬場や荒天時の誘客力も高めたい考え。

 アクティビティー(遊び・体験)として、ブリッジ型散策路の新設を検討する。商店街の中ほどから岩場方向にぐるっと回り、岩場テラスに面した店舗につながるルートを想定。店舗の屋上には展望テラスを設ける。東尋坊は国指定の天然記念物・名勝のため、設置に向け国との協議を進めている。

 点在している私設、市営の駐車場は1カ所にまとめた上で、道路の拡幅や付け替えを行う。車両の動線を整理して東尋坊への入り口を明確化する。

 また、大型バスやタクシーの乗降場を交通ステーションとして一体的に整備する。ビジターセンターと連結する形とし、公共交通機関を利用する観光客の利便性を高める。

 市は用地測量などを行うため4280万円を本年度一般会計補正予算案に計上し、9月4日開会の定例議会に提案する。

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