7月以降の福井県内感染者の年代別割合

 福井県は8月30日、新たに11人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。第1波が収まり、再び感染が始まった7月以降の累計は100人になった。このうち60代以上は55人、70代以上では47人を占めるなど、高齢者の感染が目立っている。カラオケ喫茶に関連する感染者の多くが高齢者だったことが背景にある。基礎疾患がある人も多く、医師からは「集中治療室(ICU)患者が増えれば、一般診療に影響が出てくるかもしれない」といった不安の声も出始めている。

 カラオケ関連の感染者は30日で49人に上り、このうち70代以上は37人。8月9日までの感染者で70代以上は3人だったことから、お盆過ぎにカラオケを利用した高齢者同士らで、感染が急激に広がっていることがうかがえる。

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福井県の新型コロナ感染者数グラフ

 100人のうち基礎疾患があるのは39人で、27人が70代以上。28日までは県内のICU患者はゼロだったが、重症化により29、30日で1人ずつ増えた。今後、ICU患者が増える可能性について、県担当者は30日の会見で「カラオケのクラスター(感染者集団)関連はほとんど高齢の方。発症時期も近く、症状悪化の時期が重なれば、(ICUが)ひっ迫した状況が訪れるかもしれない。ただ、病床を増やす用意はできている」と述べた。

 新型コロナ患者の治療に当たっている県内医療機関の医師からも、不安の声が上がっている。この病院では酸素吸入器が必要な患者が出てきており、医師は「第1波に比べウイルスが弱毒化している印象はない。高齢の中等症患者が増えてきており、今後1~2週間で重症化しないかが心配だ」と話す。

 このままのペースで入院患者が増えれば、すぐに病棟の人員体制を、次のフェーズに上げざるを得ない状況になるという。医師は「ICU患者が増えれば看護師が足りなくなり、一般診療に影響が出てくるかもしれない」と強い危機感を示した上で「特に高齢者は『自分だけは大丈夫』と油断せず、感染対策を継続してほしい」と訴えた。

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