新型コロナウイルス感染で困ったこと

 新型コロナウイルス感染症の福井県内第1波の患者の23%が、会員制交流サイト(SNS)などで誹謗中傷を受けていたことが8月26日、県の聞き取り調査で分かった。26%が「退院後も身体あるいは心理的な不調がある」と答えた。

 県庁で同日開かれた県の対策本部会議で公表された。3~4月の第1波の感染者122人のうち、亡くなった人を除く114人を対象に7月13~22日に電話で調査、104人(本人または家族)から回答を得た。

 「感染で困ったこと」として、23%に当たる24人がSNSなどで誹謗中傷を受けたことを挙げ、飲食店が感染経路だったケースでは約4割に達した。主な内容は「陽性だったことがSNSで拡散され、普通の生活ができない」「家の前を通るのも嫌と言われた」「子や孫も中傷を受けている」など。男女別では女性の30%、男性の18・8%が経験した。

 そのほかの困ったこととして「周囲に不安や迷惑をかけた」「仕事への復帰」などの声が上がった。「個人情報の取り扱いなど報道への不満」もあった。

 身体的不調があると回答したのは23人。内訳は「体力・筋力の低下」が7人、「喉の違和感、声のかすれ」が5人、「息切れ、息苦しさ」が3人など。10人(一部は身体的不調と重複)が心理的不調があると答え、うち8人が不安やイライラの症状を挙げた。

 入院1カ月を超えた17人のうち約6割が「退院後も不調がある」と回答。重症者15人のうち退院後の不調を訴えたのは8人いた。

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 対策本部会議で遠藤顕史県警本部長は「誹謗中傷には名誉毀損(きそん)罪や業務妨害罪に該当する場合もある。刑罰法令に触れる行為が認められれば適正に対処していく」と述べた。杉本達治知事は「今後も引き続き、誹謗中傷や差別をしないよう広報に力を入れていく」と語った。

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