新型コロナウイルスの福井県対策本部会議終了後、記者の質問に応じる杉本達治知事=8月26日午後2時55分ごろ、県庁

 福井県福井市内のカラオケ喫茶店で新型コロナウイルス感染者が出たことを受け、福井市や福井県に8月26日までに約120件の相談が寄せられた。杉本達治知事は同日、「カラオケを伴う飲食店」の利用を慎重にするよう県民に呼び掛けるとともに、追加の感染防止対策を決めた。相談者の中には何らかの症状がある人もおり、福井県は今後の感染の広がりを危惧している。

⇒県内の新型コロナ感染状況グラフ

 カラオケでの感染拡大は全国的に頻発し、クラスター(感染者集団)が発生。福井県内でも第1波のときに、カラオケを介したとみられる感染が9例確認されている。25日には福井市内でカラオケ喫茶を営む親子の感染が判明。同市保健所は同日、専用の相談窓口を設置した。26日までに相談を寄せた人のうち54人のPCR検査を実施。8人の陰性が既に分かった。

 こうした事態を受け、県は同日の対策本部会議で、カラオケを伴う飲食店に関して県民への感染防止対策の追加依頼を決定。高齢者や基礎疾患があるなど重症化リスクが高い人は、「感染防止徹底宣言」ステッカーを掲示していない店の利用を控えることや、利用する場合は、歌唱時にマスクをするなど対策を徹底するよう求め、県民行動指針にも盛り込んだ。

 杉本知事は会議後の記者会見で「県内でもカラオケを通した感染が疑われる例が出てきている。県外歴がない人の感染例が多く見られるようになってきた」との認識を示し、あらためて感染防止対策としてマスクの着用などを呼び掛けた。

 7月以降の感染者をみると、お盆前の8月9日までの感染者で70~80代は3人だったが、26日までに14人と、高齢者の感染拡大が目立っている。カラオケ喫茶の利用者も高齢者が多いとみられる。県健康福祉部の宮下裕文副部長は「ご高齢の方にはカラオケの利用の自粛をお願いしたい。趣味の集まりや、長時間マスクを外して話すといった会合も控えていただきたい」と要望した。

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