自宅横の庭でキャンプを楽しむ家族=8月20日夜、福井県大野市

 新型コロナウイルスの影響でレジャーも人ごみを避ける傾向の中、全国各地でキャンプの人気が高まっている。福井県内でもテントなどの売り上げが好調で、キャンプ場は多くの人でにぎわっているようだ。自宅の敷地内でアウトドア気分を味わう“庭キャンプ”を楽しむ動きもある。

 ■おしゃれで快適に

 北陸最大級のアウトドア用品店「ザ・ゲート・バイ・サンデーマウンテン」(福井市)では通常営業を再開した6月以降、キャンプやバーべーキュー用品の販売が好調で、今夏の売り上げは昨年同期に比べ20%増。一番の売れ筋は家族向けのテントだ。

 キャンプコーナー担当の副店長は、近年の第3次キャンプブームに加え「コロナ禍で自然や健康、密になりにくいアウトドアへの意識が高まっている印象」と話す。来店者は30~40代の家族連れが中心で、今年からキャンプを始めたいとの問い合わせも多い。

 第3次ブームの特徴は「おしゃれな空間で快適に過ごす」こと。キャンプの定番朝食ホットサンドを作るサンドメーカーや、アルミ製の飯ごう(メスティン)で作った料理は写真映えも良く特に人気で、欠品状態が続いているという。キャンプに最適な季節は気温が落ち着く秋とし「キャンプ用品の需要はさらに高まっていくのではないか」とみている。

 ■県内客は50%以上

 「今夏は県内客が極端に増えている」と話すのは、県内2カ所のキャンプ場の指定管理者を務める福井和泉リゾートの社長。県内客の割合は例年30~40%だが、和泉前坂家族旅行村「前坂キャンプ場」(大野市)では通常営業が始まった7月以降は50%以上を占め、ガラガラ山越前水仙の里キャンプ場(福井市)も増加傾向という。

 最も利用客が多い愛知県で緊急事態宣言が発令され予約の取り消しが相次いだが、前坂はトータルでは昨年同期に比べ利用客が増加した。同社の社長は、県民を対象に宿泊料を割引く大野市の支援事業の効果などに加え、「コロナ禍でも子どもをどこかに連れて行きたいという思いが人気を高めているのでは」と話す。

 ■庭で非日常体験

 キャンプ場の混雑や感染リスクを懸念し、庭やベランダなどで行う「庭キャンプ」「ベランピング」も広まりつつある。これまでなら県内外のキャンプ場に出掛けていたという大野市の一家も、今年は庭にテントを張って夏を堪能している。

 6月に庭に芝苗を植え、芝が青々と育った8月中旬。ようやく庭キャンプデビューし「テントを運ぶのも楽だし、夜になるとまるでキャンプ場。ちゃんと非日常の空間を楽しめる」。翌週も続けて庭キャンプを楽しみ「静かに、ゆったりとした時間を過ごせて最高。平日でも気軽にキャンプできるのがいいね」と満面の笑みを見せた。

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