新たに判明した福井県内の感染者7人について会見で説明する福井県担当者=8月25日、福井県庁

 福井県が8月25日に発表した福井市の感染者7人のうち2人はカラオケ喫茶を営む親子で、県は「従業員の感染は非常に重い(事実)」と今後の感染の広がりを危ぐする。県内では25日までの6日間で16人の感染者が出ており、1週間でおおむね20人以上の感染者が出た場合に県が設ける「緊急事態レベル」に迫っている。

 カラオケでの感染拡大は全国的に頻発しており、石川県ではカラオケ大会、富山県では複数のカラオケ店でクラスター(感染者集団)が発生。福井県内でも、3月下旬から4月中旬にかけて感染が判明した複数人が、感染源との特定はされていないものの福井市内の別のカラオケ喫茶の利用客や従業員だったことが県の調査で明らかになっている。8月23日には、石川県内のカラオケ喫茶を利用していた鯖江市内の70代男性の感染も判明した。

 福井大学医学部附属病院感染制御部の岩崎博道教授は「客が共通して使うマイクが、飛沫(ひまつ)にまみれる。さらに同じ場所で食事を取るということであれば、感染する条件がそろっている」と指摘する。

 県によると、今回感染が確認されたカラオケ喫茶は定員が約60人で、県外客の入店は断っていたという。室内の換気、マイクの消毒なども行っていた。

 県健康福祉部の窪田裕行部長は25日の会見で「店の従業員が感染したということは、(感染が利用客へ広がる可能性があるため)非常に重いと思っている。心配な利用者は専用窓口に相談してほしい」と呼び掛けた。今回、店の経営者は店舗名の公表に踏み切っており、県はあらためて利用者の洗い出し、感染者の行動確認などを行っていく。

 県内の感染者は6日間で16人。25日発表のPCR検査は146件と過去最多だった。県は22日、感染拡大注意報の当面延期を決めたばかりだが、1週間に新規感染者20人以上になれば「緊急事態レベル」を設定するとしている。窪田部長は「レッドシグナルに近づいたということについては認識している」と述べた。

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