SNSの呼びかけで寄付された善意のランドセル=福井県越前市小松の山耕

 7月の豪雨で甚大な被害を受けた熊本県にランドセルを送ろうと、福井県越前市の男性経営者が会員制交流サイト(SNS)を通じて寄付を呼び掛けたところ、必要数を大きく上回る100個以上のランドセルが集まった。男性は「多くの人の協力に感謝」と話し、一部を熊本県に送付。残るランドセルを再利用する仕組みを模索している。

 男性は、ランドセルと学生服の専門店「イクラボ」を福井、越前両市で展開する「山耕」の山田耕一郎社長(48)。2016年4月の熊本地震でボランティア活動をした縁から、7月上旬の豪雨直後に熊本の知人から「ランドセルが流された子どもたちを支援してほしい」と連絡が入った。

 すぐに自身のフェイスブックなどでランドセル50個の寄付を呼び掛けたところ、窓口にしたイクラボ3店舗に続々と持ち込まれた。「ランドセルには子どもの思い出がいっぱいで捨てられなかったが、誰かの役に立つのなら使ってほしい」と話す中学生の保護者が多かったという。

 目標数にはわずか3日間で到達。SNSで受け付け終了を宣言したが、寄付を求める投稿が広く拡散した影響からその後も持ち込みが相次ぎ、8月上旬までに県内外から集まった数は100個を超えた。

 ほかの地域からの寄付との調整の上、山田さんは7月20日ごろに豪雨被害を受けた熊本県芦北町に男女10個ずつのランドセルを送付。残りは自社の倉庫に保管し、活用策を探っている。

 山田さんは「思った以上に人のために役立ちたいと行動する人が多いことに驚いた」と協力に感謝。残りのランドセルについては「経済的な理由からランドセルが買えない家庭もある」として、本業のノウハウも生かして無料で希望する家庭に届けて再利用する方向で検討している。

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