巡視艇あさぎりの搭載艇による救助の様子

7月下旬の夕方、福井県坂井市の福井港沖の海上において、3人乗り(いずれも70代男性)のプレジャーボートが浸水、その後、沈没するという事故が発生しました。

乗船していた3名によると、九頭竜川河口から出港し福井港沖にて魚釣りをしていたところ、ボートの後方に水が溜まっていることに気付き、船長が船体を確認していたところ徐々に沈み始めたため、すぐに携帯電話から海上保安庁緊急通報用番号「118番」へ通報し救助を求めました。

3名は、いずれも救命胴衣を着用しており、沈没する前に海へ飛び込んでクーラーボックスなどに掴まった状態で救助を待ち、現場へ急行した福井海上保安署巡視艇あさぎりにより全員ケガ無く救助されました。

その後ボートは海中に沈没したため、浸水の原因などは判明しておりませんが、船体に何らかの異常があったものとみられます。

この事故に関して、ポイントとなる点がいくつかあります。

一つは、船長が危険を感じた時点で海上保安庁に通報し、すぐに救助に向かうことができたこと。

携帯電話などから「118番」に通報していただけると、陸上と違い言葉での説明が難しい海上での位置情報をあわせて受信することができ、通報者の所在位置を迅速に把握することができるのです。

ですので、船で出港する際には、必ず防水機能付き携帯電話(防水機能がなければ防水パックなどに入れて)を必ず持っておいてください。

もう一つは、全員が救命胴衣を適切に着用していたこと。

救命胴衣を適切な方法で着用し、尚且つ、冷静に浮体となるクーラーボックスなどに掴まって救助を待っていられたことが、無事救助に至ったポイントとなります。

海中転落時の生存率は、救命胴衣を着用していないときに比べて2倍以上にもなるのです。

この夏の時季、暑さから救命胴衣を脱がれている方を見掛けることも多いのですが、救命胴衣の着用は船に乗るうえで法により定められた「義務」です。必ず正しく着用してください。

当然、事故の発生を未然に防ぐための措置を取ることはとても重要ですが、事故が発生した場合の「備え」もレジャーを楽しむうえでの大切なポイントですので心掛けてください。(敦賀海上保安部・うみまる)

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