掘削が進む北陸新幹線の深山トンネル=2019年12月、福井県敦賀市

 2023年春開業の北陸新幹線金沢―敦賀間の工事で、建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構は7月29日、福井県敦賀市の深山トンネル(768メートル)が8月3日に貫通すると発表した。金沢―敦賀間に設けられる12本のトンネル全ての掘削が完了する。

 深山トンネルは、国際的に重要な湿地としてラムサール条約に登録されている中池見湿地の一部を通る。鉄道・運輸機構は湿地への影響を回避、低減するため「環境管理計画」を策定し、19年1月に本格的な掘削工事に着手した。

 湿地の水源の一つになっている地下水の減少抑制を図るため、トンネルの断面を直径約10メートルの円形にする構造を北陸新幹線で初めて採用し、全周を防水シートで覆う対策を行ってきた。

 19年2月に掘削土から国の環境基準を超えるヒ素が検出され、対応などのため工事は約4カ月中断した。鉄道・運輸機構は「トンネル前後の高架橋などを含めた工区全体の工程に大きな影響はない」としている。

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