接触確認アプリを使っていますか?

 政府が6月19日、新型コロナウイルス感染者との接触を通知する接触確認アプリの運用を始めた。読者と調査報道に取り組む北海道新聞「みなぶん特報班」は利用状況について、無料通信アプリLINE(ライン)を使って通信員にアンケートを行った。接触確認アプリを「使っている」「今後使いたい」との回答が計4割を超えた一方、アプリの信用性や効果を理由に「使わない」との答えも4割近くあった。(北海道新聞)

 接触確認アプリは、スマートフォンに搭載された近距離無線通信「ブルートゥース」を使う。アプリの利用者同士が1メートル以内に15分以上いると、互いのスマホに接触記録が残る。後日、陽性になった人がアプリに入力すると、接触者に通知される仕組みだ。厚生労働省によると、6月30日午後5時までのダウンロード数は481万件という。

 アプリを「使っている」と答えた人は30・2%で、「今後使いたい」は13・5%。利用目的は「感染リスクを知りたい」が61・9%と最も多く、「アプリに興味がある」が18・3%で続いた。利用する小樽市の自営業女性(46)は「小樽でもクラスター(感染者集団)が発生したので」と投稿し、札幌市北区の医療従事者の女性(53)は「職場で推奨され、半ば義務で導入した」と回答した。

 「今後使いたい」と答えた人の中には、「アプリが自分のスマホのOS(基本ソフト)に対応していない」(旭川市の男子高校生)とし、古いOSでも使えるよう改善を求める意見が複数あった。

 「使わない」と答えた人は36・0%で、「分からない」は20・4%。理由については「効果が期待できない」が38・8%で最多だった。アプリは国民の6割以上が利用しなければ、十分な効果が得られないとされており、札幌市東区の主婦は「浸透しないのでは意味がない」と答えた。

 アプリの利用には、電話番号など個人情報の入力が不要で、スマホの位置情報も使わないが「プライバシー保護が心配」という人は32・7%に上った。アプリの運用を始めた直後に誤表示が出る不具合も見つかり、三笠市のパート従業員女性(41)は「きちんとシステムを構築してから勧めてほしい。信用がないと利用に踏み切れない」。名寄市の会社員男性(59)は「アプリよりもPCR検査を充実して」と求めた。

 エンジニアらでつくる一般社団法人コード・フォー・ジャパン(東京)の関治之代表理事は「アプリの利用率だけに目を向けるのではなく、アプリを知らない人に関心を持ってもらうよう、政府は丁寧な説明を行うべきだ」と強調。「アプリがあれば安心でもなく、3密(密閉、密集、密接)を避ける対策と組み合わせることが重要」と指摘している。

 アンケートは6月26~28日に実施し、通信員1421人のうち275人が回答した。回答率は19・4%。

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 読者の疑問にこたえる福井新聞「ふくい特報班」は、同様の調査報道に取り組む全国の地方紙とパートナー協定を結んでいます。各紙の記事を随時掲載します。

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