オンラインでインタビューに答えるバドミントン女子の山口茜

 バドミントン女子シングルスで2016年リオデジャネイロ五輪8強の山口茜(福井・勝山高校出身、再春館製薬所)は東京五輪でメダル獲得の期待がかかる。「五輪が全てではない」と常々口にする選手が、新型コロナウイルスの影響を受ける五輪やスポーツについて思いを語った。

 ―コロナ禍で五輪の捉え方は変わったか。

 「五輪だけに対してではないが、スポーツがなくても世の中は回っていた。医療の方やスーパーのレジの方、宅配の方の方が重要性があると感じた。その中で、自分たちがスポーツをやる意味、価値をもっと深く追求し、『やはりスポーツはないといけないものだよね』となればいい」

 ―スポーツの存在意義を見つめ直したのか。

 「例えば音楽は、言ってしまえば、なくても世の中は回っていく。だけど、すごく価値が認められていて、多くの人の生活になくてはならないものになっている感じがある。スポーツは、見るもの、応援するものとしてまだそこまでいけていない。特にアマチュアスポーツは。そういう意味で、五輪が開催されるなら、やる側としてすごく重要な位置づけになる」

 ―仮に無観客での五輪となったら。

 「テレビ観戦は生とは違うかもしれないけど、リオ五輪でタカマツさん(高橋礼華、松友美佐紀組)の決勝をテレビで見た人たちが『感動した』『勇気をもらった』というのがすごくあった。そういう意味では、無観客でもやる価値はあると思う。選手としては、その場に観客がいなくても、応援してもらえているイメージをどれだけ持てるか」

 ―3月中旬を最後に実戦から遠ざかっている。

 「これだけ試合がないと、逆に不安もそんなに感じない。練習はしっかりとできている。週に1回くらいはゲーム練習がある。男性スタッフもいて、速いスピードや高いレベルの中で考えながらやれている。試合から離れていても状態は維持できていると思う」

 ―早く試合したいか。

 「試合をやれたら楽しいとは思うけど、個人的にはバドミントンをできているだけで十分というのもある。そこまで焦って開催されなくてもいい。国際大会や大きな大会は準備、対策がしっかりされて『本当に安全ですよ』と確認が取れてからの再開でもいいと思う」

 ■山口茜(やまぐち・あかね)勝山高校時代に高校総体で史上初の個人3連覇。16年リオデジャネイロ五輪8強、18年世界選手権3位。18年4月にシングルスで日本選手初の世界ランキング1位。再春館製薬所。156センチ、55キロ。23歳。福井県勝山市出身。

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