4連休を前に、アクリル製の仕切りを設置するスタッフたち=7月20日、福井県南越前町下牧谷の北陸自動車道上り線南条SA

 新型コロナウイルスの感染拡大が収まらない中、7月22日から国が旅行代金を割引くキャンペーン「Go To トラベル」が始まり、県境をまたぐ移動が今後本格化する。23日からの4連休や夏休みも控え、不特定多数の県外客が立ち寄るサービスエリア(SA)や道の駅では2次感染対策に力を注いでいる。

 北陸自動車道上り線の南条SA(福井県南越前町)は土産売り場やフードコートなどを備え、トップシーズンには1日約2万人が訪れる人気スポット。各地の移動自粛が緩和され、ようやく駐車場の一部が埋まるようになってきた。

 飲食スペースの座席数をできる限り減らすなど、これまでは規模を縮小して運営してきたが、人の移動が本格化することを受け、今月15日には営業時間を通常に戻した。連休前の20日には、飲食スペースにアクリル製の仕切りを設け、席数もある程度、戻した。

 感染リスクが伴う土産品の試食販売は3月から中止している。客が長居して混雑しないように、人気商品は入り口近くに配置を変えた。大勢の人が触れる券売機や呼び出しベルのアルコール消毒も頻繁に行っている。県内SAを管理する中日本エクシス金沢支店福井・敦賀地区のマネジャーは「いかに感染リスクを減らせるか。できる対策は全部やる」と話す。

 NEXCO中日本(名古屋市)によると、北陸道福井―鯖江インターチェンジ(IC)の1日当たりの乗用車の平均交通量は、大型連休の4月25日~5月6日は前年同期比16%だった。これが今月5~11日は同74%となり、人出は少しずつ戻ってきている。舞鶴若狭自動車道の若狭美浜―若狭三方ICも15%から71%に回復した。

 今夏は、感染を懸念して自家用車での旅行客が増えるのか、旅行自体を控えて来場者が減るのか予想がつかないという。休校が長引いた影響で小中高校などの夏休みは短く、お盆に集中することも考えられる。長谷川マネジャーは4連休の状況を見て、今後の感染対策に生かしていく考えだ。

 海水浴客や温泉旅行客が訪れる「道の駅みくに」(福井県坂井市)もレジ前にビニールシートを設置したり、試食販売を取りやめたりと2次感染対策に力を入れる。レストランの席数は平常時の80席から半数に減らしたまま夏を迎える。

 通常なら温泉街へ向かうバスが1日5~6台は止まるが、今はほとんどなく来客数は例年の3~4割。支配人は「たくさんの人に来てほしいが、感染症も不安」と複雑な思いだ。時間帯をずらして来場するよう呼び掛けている。

 各施設の担当者たちは「双方の対策が大事」と口をそろえる。スタッフも客もできる限りの対策をすることで、感染者が出てしまった場合も、その後の感染の広がり方は変わる。手指の消毒やマスク着用、体調が悪いときは利用を控える、会計時は1人で並ぶなど協力を求めている。

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