福井地裁=福井県福井市

 2019年9月に福井県永平寺町の住宅で親子2人の遺体が見つかった事件で、夫と共謀して娘を殺害したとして殺人の罪に問われた勝山市職員、中川洋子被告(47)=同市=の裁判員裁判初公判が7月14日、福井地裁(河村宜信裁判長)であった。被告は「間違いありません」と起訴内容を認めた。弁護側は事実関係を認めた上で「心神喪失状態にあり、責任能力を欠いていた」と無罪を主張した。

 中川被告は事件当時、重いうつ病を患い、服用薬が症状を強めていたとして、公判では刑事責任能力の有無が争点となる。

 検察側は冒頭陳述で「夫の借金が発覚し、うつ病とも相まって『このままでは生活できない』と思い込み、将来を悲観して自殺を考えるようになった」と指摘。自殺を夫に打ち明けたところ、一家心中を提案されて犯行を決意したとした。当時、被告はうつ病などで心神耗弱だったとする一方、「善悪を判断し行動を思いとどまる能力は完全に失われていなかった」と主張した。

 弁護側は「うつ病と服用薬の影響で無理心中以外に方法はないと思い込んでしまった」とし、責任能力はなかったと訴えた。

 起訴状などによると、中川被告は夫=当時(45)=と共謀、昨年9月2日夜、永平寺町松岡末政の住宅で、長女=当時(13)=の首にロープを巻き付けて窒息死させたとされる。

関連記事