いすの間隔を空け、受付番号による個別使用にした待合スペース=福井県福井市の県立病院・健康診断センター

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で休止していた健康診断や人間ドックについて、福井県内で段階的に再開する動きが出てきた。検温や体調確認をはじめマスク着用、受診者同士の間隔を空けるなど、各実施機関は3密(密閉・密集・密接)の回避、消毒の徹底といった感染予防策を施している。ただし、従来の検査項目を制限している機関もあるため、事前の確認が必要だ。

■3カ月ぶり

 福井県立病院(福井市)は7月1日、3カ月ぶりに健康診断と人間ドックを再開した。健康診断センターの担当者は「病気の早期発見・治療のためにも健診は大切。感染防止策を徹底しており、安心して受診を」と話す。

 年間約6500人が健診と人間ドックで利用する同センターでは、待合スペースのいすの間隔を空け、受け付け番号の札を付けて共用しないようにしたほか、貸し出し用のひざ掛け、ガウンを撤去した。従来1日26人までだった予約は半数の13人に制限。検査室の扉はできるだけ開放し、腹部超音波検査を行うエコー室内には換気扇を新設した。

 休止中の予約枠は約1500人分。該当する健康保険組合などの各保険者、企業には既に連絡し、新たな予約は当面受け付けない。担当者は「キャンセル対象になった方には心苦しいが、普段から相談しやすいかかりつけ医を持つきっかけにしてもらえれば」と打ち明けた。

■雑誌類は撤去

 各機関は利用者に対し▽マスク着用▽検温や健康状態の確認▽手指消毒―などを徹底してもらい、発熱などがあれば、受診を控えるよう呼び掛けている。施設内ではスタッフがマスクやフェースシールドなどを着用し定期的な換気、こまめな消毒などの対策を取って再開にこぎ着けている。

 年間約2万人が利用する県済生会病院(同市)は6月1日、定期健診と生活習慣病予防健診を再開。人間ドックは今月1日に再開した。待合スペースの雑誌は全て撤去し、タッチパネルで施錠する貴重品ボックスは使用禁止に。混雑時間を避けるため、受付時間を細かく設定している。

 年間で院内約1万1500人、巡回検診約4万2千人の計約5万4千人が利用する福井厚生病院(同市)は5月11日から段階的に再開した。受診者は1日40人と従来の8割に制限。検診車の乗車は、同時に3人までにとどめているという。

■機関で方針異なる

 年間約7600人が利用する福井赤十字病院(同市)は4月20日~5月22日の業務中止を経て、5月25日に一部再開。感染防止策を講じた上で6月15日から肺機能検査、今月1日には胃内視鏡(胃カメラ)検査も再開した。

 ただし、検査については機関によって方針が異なる。県立病院は胃内視鏡検査は再開したが、本年度中は肺機能検査と乳房触診を中止。福井厚生病院は「胃内視鏡検査は人間ドックの1日10件に制限し、生活習慣病予防健診の人はバリウムによる検査に換える」という。県済生会病院は「肺機能検査は当分実施しない」としている。

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